酒が飲めなくても25年。ワイン販売をはじめたきっかけ

酒が飲めなくても25年。ワイン販売をはじめたきっかけ

今年の夏でちょうど酒屋という仕事をして25年目、ありきたりな言い方だが長いようで短い年月だったような気がする。

というわけでまぁまぁこの道のことは人よりも話せるのかもしれない。

お酒が飲めない酒店の社長を務める

いつも人に「よくもまぁ酒も飲まないのに酒屋ができるもんだ」と言われる。

何度このセリフを聞いたことか、私もその日の気分で返す言葉を変える

「酒が飲めないから酒の味がわかるんですよ」
「酒が飲めないから在庫に手を付けないので儲かるんです」
「家族全員飲めないので体質だと思います。」

などなど、酒が飲める人から見ればけったいな人間に見えるのかもしれない。

話はそれたが、飲めない自分から見たお酒のことをボツボツと語っていこうかなって思う。

ワインとの出会い

ワインに興味を持ったのは27歳某酒問屋さんの秋の試飲会だった。忙しかったのだが、とりあえず来て欲しいとお願いされたのでお付き合いで会場に向かった。その時に確か、年代は忘れたが、オーパス、ラフィット、ムートン、マルゴー、オーブリオン、ラトゥールの6種類の有料試飲のコーナーがあったので、酒問屋の担当者に、無料で飲ませてほしいとおねだりをしたところ、快くOKをいただいて飲ませてもらったのがきっかけだった。

もちろん口に含むだけで後は吐器へ(試飲したワインを吐き出すバケツのようなもの)

なんとも濃厚な赤ワインの味わいは何か幸せな気分にしてくれるような感覚と特別なものを飲んだ優越感があったのを覚えている

直感でワインって面白いかも、、、、、、、
それから積極的にワインを勉強し取り扱うようになった。

ワイン投資とワイン販売

面白さは人それぞれ違うと思うが、私の場合味わいってよりも、ワインという商品の特徴が非常に面白いと思った。

まず、

「ヴィンテージ」という概念

1、ヴィンテージという概念があり、原材料であるブドウのその年の作柄の良し悪しで評価が変わるという点

時間とともに希少価値が増す。

2、そのヴィンテージに造られたワインは二度と供給がない、つまりそのヴィンテージのワインは年月が経過するごとに在庫が減り、より希少価値が増すという点。希少価値が上がるということは価格も上昇していく

経年によりより熟成され美味しさが増す

3、瓶の中で熟成するという点、経年による熟成が可能なので、飲み頃のピークを迎えるまでおいしさは増していく。それに賞味期限がないということは在庫ロスもない

ワインの味わい表現が様々

4、味わいを伝えるのにあやふやな部分があったり、食べ物以外で例えたり(シルキーでベルベットのような喉越し、火打石のニュアンス、妖艶な女性のよう……等)少々その人の口に合わなくても表現方法で何となく煙にまけてしまうような商品である

このような点が私にとって'商材として面白い'と思った。

続きは次回の記事にて。

 

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