【ワインレクチャー:第一回】初心者に伝えたい、自宅でのワインの楽しみ方とは?【自宅編】

【ワインレクチャー:第一回】初心者に伝えたい、自宅でのワインの楽しみ方とは?【自宅編】

ワインについては、初心者からしてみれば、やはり「わからないことだらけ」でしょう。 色の違いや飲み方、あるいは楽しみ方など、いまいち見えてこない部分もあるはずです。 今回から全5回に分けて、「初心者でもわかりやすいワインの楽しみ方・飲み方」お解説します。 第一回は、「自宅編」。 ワインとは、別にレストランのみで楽しむものではありません。 自宅でも、ちゃんと楽しみ方を知っていれば、初心者でもおいしく飲めます。 しかし、

  • ワインの選び方がわからない
  • ワインをもらったけど楽しみ方が見えてこない
  • 基本的な飲み方がわからない

という人のほうが、圧倒的に多いでしょう。 今回は、初心者でもわかりやすい自宅でのワインの楽しみ方を解説します。

【初心者向け】ワインを自宅で飲むときの楽しみ方6STEP

ワインを自宅で飲むときの楽しみ方は、6つのステップに分けられます。 あくまでも初心者向けにシンプル化していますが、上級者になっても基本的な部分は変わりません。

  1. ワインを選ぶ
  2. グラスを用意する
  3. ワインに合う料理も一緒に買う
  4. 温度を調整する
  5. グラスを正しく持つ
  6. ゆっくり味わう

といっても、決してむずかしい話ではありません。 下記で詳しく解説するので、参考にしてください。

STEP①ワインを選ぼう

さっそく、ワインを選びましょう。 ワインを選ぶうえでのポイントは、4つあります。

ジャンルを選ぶ

 ワインには、知ってのとおり、

  • 赤ワイン
  • 白ワイン
  • ロゼワイン
  • スパークリングワイン

というジャンルがあります。 しかし、赤と白などの違いを知らないと、合わないワインを選びがち。 ジャンルことでは以下のような違いがあります。 違いをふまえたうえで、自分に合いそうなものを選びましょう。

  • 赤ワイン→濃厚な味わいでえ酸味が強く、タンニンという渋みを感じられる
  • 白ワイン→スッキリとした味わいでフレッシュ、口当たりがよく飲みやすい
  • ロゼワイン→ややスッキリとした味わいでフレッシュ、果実感もありフルーティー
  • スパークリングワイン→炭酸なので爽快感があり、ポップな味わい

これだけの違いを理解しておけば、まず問題ありません。

産地は気にしない

初心者が自宅で飲むワインを選ぶなら、産地は気にしなくてもかまいません。 プロヴァンスとかボルドーとか、いろいろとありますが、ちょっとややこしいのいったんスルーしましょう。 また、ヨーロッパのワインでなければいけない、なんてこともありません。 アメリカやチリなどのいわゆる"新世界"と呼ばれるワインでも、たいへんおいしく楽しめます。

コルクにカビがあるかどうか、チェックする

 自宅でワインを楽しむなら、初心者の人も「コルクにカビが生えているか」をチェックしましょう。 なぜなら、「コルクにカビが生えているワインは、上質である可能性が高いから」。 "カビが生えていたらダメ"、ではありません。 "カビが生えていた方がよい"のです。 初心者には受け入れづらいかも知れませんが、これには理由があります。 カビが生えているということは、

  • ワインにとって適切な湿度と温度において
  • ほどよく暗い部屋で、
  • 余計に動かされず熟成されていた

という証拠だと言えるからです。 要するに「保存状態がよかった」というわけですね。 カビ自体は、クロスで拭き取ってしまえば問題ありません。 なおコルクの内部側にカビが生えることはないので、安心してください。

ワインがコルクに染み出しているかチェックする

続いて、ワインがコルクに染み出しているかチェックしましょう。 なぜなら、「ワインの質がよくない」サインだと言えるからです。 コルクにワインが染み出しているなら、不必要な温度変化を受けているかも知れません。 温度変化があると、内部で空気の内圧がかかります。 内圧があると、コルクが少し浮き上がり、ささいなスキマが生まれるわけです。 つまりスキマからワインが漏れて、コルクに染み出します。 よってワインのコルクが染み出しているなら、不必要な温度変化を受けていた可能性があるわけです。 もしワインを選ぶなら、コルクのようすはきっちり確認しておきましょう。

STEP②グラスも用意しよう

ワインを選んだら、グラスも用意しましょう。 なぜなら、ワインごとで適切なグラスは異なるからです。 ワインとグラスの組み合わせには、色々とあります。 ただし自宅でのワインの楽しみ方、しかも初心者であれば、ひとまず万能型と呼ばれるものを用意しましょう。 他にもチューリップ型、ブルゴーニュ型などの区分はあるのですが、今はまだ考えなくても問題ありません。

STEP③できればワインに合う料理も一緒に買おう

ワインに合う料理も、一緒に買って行きましょう。 なぜならワインと料理の組み合わせで、自宅でも高度な楽しみ方ができるからです。 ワインと料理の組み合わせによる相乗効果は、「マリアージュ」と呼ばれ、たいへん重要視されます。 といっても、「ワインごとで何が合う料理なのか」がわからない人も多いでしょう。 だとしたら、とりあえず「ワインの色に合わせる」というのがおすすめ。 絶対に完璧な相性だとは言いませんが、色さえ合っていれば基本的に間違いはありません。 たとえば白ワインなら、白身魚やリゾットなどがよい、というわけです。

STEP④温度を調整しよう

ワインの楽しみ方で重要となるのは、やはり「適切な温度を保った状態にすることです。 初心者の人でも、とりあえず温度さえ知っておけば、自宅・家飲みでも美味しくワインを楽しめます。 ワインに対する適切な温度は、色やボディごとでさまざまです。 しかしこれをきちんと理解するのは、ものすごくたいへんなので、以下のように理解しておきましょう。

  • 赤ワイン15度~18度
  • 白ワイン→7度~10度
  • ロゼワイン→7度~10度
  • スパークリングワイン→4度~7度

というようにワインの温度をしっかり調節するのは、楽しみ方のなかでとても大切。 初心者の人も、温度だけはしっかりとコントロールするようにしましょう。

STEP⑤グラスを正しく持とう

ちょっと細かい話になりますが、自宅でのワインの楽しみ方を考えるなら、グラスの持ち方も大切。 といっても、初心者でもむずかしい話ではありません。 ワイングラスには、かならず細くなっている"持ち手"にあたる部分があります。 一般にステムと言いますが、ここを自然に指で支えるのが、正しいグラスの持ち方です。 ステムを持つことには、「ワインに体温を伝えない」というねらいがあります。 先ほども触れたとおりワインにとって温度は重要です。 よって、体温による温度の変化は、できるだけ避けなければいけません。 だから、ステムを持つ必要があるわけです。 なお、ステムを持つことは、(よほど国際色が強くない限り)日本のレストランやバーにおいて一般的なマナーとされています。 自宅ではなく外で飲むことがあれば、家飲みの段階でステムを持つように習慣づけるとよいでしょう。

STEP⑥スワリングしてゆっくり飲もう

グラスを持ったら、まずスワリングしましょう。 スワリングとは、テレビでよく見る「ワイングラスをゆらす動作」のことです。 初心者からしてみれば「格好をつけているだけ」に見えるかも知れません。 しかしスワリングには、「ワインと酸素を混ぜて酸化させる」という、とても重要な意味があるのです。 スワリングのやり方は、たいへんシンプル。

  1. ワイングラスをテーブルに接地した状態で、
  2. 人差し指と中指でステムを挟み、
  3. 軽く回す

というのが、基本的なワインのスワリング。 なお、回す方向は反時計回りがよいとされています。 なぜなら反時計周りであれば、万が一ワインの雫を飛ばしても、前方向にいる人にかからずに済むからです。

初心者でも自宅での楽しみ方がわかりやすい、おすすめワイン3選

ここまで初心者向けに、自宅でのワインの楽しみ方を解説しました。 上記までのことを知っておけば、家飲みでも相当おいしくワインが楽しめるでしょう。 とはいえ、「ワインは何を選べばよいかわからない」という人も多いはず。 下記のワインは、初心者でも自宅での楽しみ方がわかりやすいものです。 もし悩んだら、以下のようなワインからチョイスしてみましょう。

赤ワイン:Delor/ Medoc (デロー/メドック]) 赤・ハーフボトル

デロー メドック 375ml・赤 ハーフボトル Delor Medoc

赤ワインであれば、Delor/Medocをおすすめします。 Delorは、現在75カ国以上で販売されている、たいへん有名なワイナリーです。 飲みやすい口当たりながら、赤ワインらしい濃厚さと、しっかりとした果実味が特徴。 香りも赤ワインのお手本とも言える芳醇なもので、値段以上に品質にすぐれた赤ワインです。

白ワイン:Golan Heights Winery/Yarden(ゴラン ハイツ ワイナリー/ヤルデン)白

ゴラン ハイツ ワイナリー ヤルデン シャルドネ [2021] 750ml・白

新勢力イスラエルから輩出された、Golanの白ワイン。 アップルや洋梨の香りと、弾けるような果実感、さりげなく感じられるトロピカルフルーツの香りが特徴。 甘口で飲みやすく、初心者でもとっつきやすいキャラクターです。

ロゼワイン:Marrenon/Petula Rose(マレノン/ペテュラロゼ)

マレノン ペテュラ ロゼ [2022] 750ml・ロゼ

ロゼワインなら、Marrenonがおすすめ。 たおやかな味わいと、ロゼワインらしいバランスのよいテクスチャが特徴。 ベリー系のフレーバーと芳醇な飲み心地ですが、少しだけ顔を見せるスパイシーさが全体を引き締めています。 トータルでは非常に飲みやすく、初心者でもすんなりと馴染むロゼワインです。

スパークリングワイン:Cavicchioli/Lambursco Biaco Dolce

カビッキオーリ ランブルスコ ビアンコ ドルチェ [NV] 750ml・白 微発泡

イタリアを代表する大衆向けスパークリングワイン。 たいへんフレッシュな味わいで、口当たりなめらかなのが特徴です。 ほどよく酸味のあるベリー系とローズ系の香りがスパークリングによって引き立てられ、たいへんな満足感をもたらします。

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