お祝い行事でスパークリングワインを飲む理由

お祝い行事でスパークリングワインを飲む理由
お祝いごとのときに欠かせないシャンパン。「ポンッ!」とコルクが抜ける音や、シュワシュワとグラスに注がれる情景、そしてグラスの底から立ちのぼる泡は華やかで、パーティーの乾杯にもふさわしいアイテムです。 今回は、お祝いに必須なシャンパンとスパークリングワインのお話しをします。

なぜお祝いのときにシャンパンを飲むか

お祝いのときの定番となっているシャンパンですが、なぜシャンパンを飲むのでしょうか。シャンパンは、フランスのシャンパーニュ地方で造られるスパークリングワインのことで、17世紀末、修道士ドン・ペリニヨンによって生み出されました。シャンパンは、すぐにフランスの社交界でたいへんな人気を集めました。というのも、そのころ、シャンパーニュの都市、ランスのノートルダム大聖堂でフランス国王の戴冠式があり、その祝宴でシャンパンが飲まれるようになったからです。これが世界に広がり、シャンパン=(イコール)お祝いという観念が定着しました。 シャンパンは、グラスに注がれると、グラスの底から絶えず泡が立ち上ります。それが「絶えない幸せ」「幸せが湧き続ける」ことを意味するといわれています。 また、グラスに耳をかたむけると聞こえてくる「パチパチ」という音は「天使の拍手」ともいわれます。そんなロマンチックなシャンパンは、お祝いのときにまさにぴったりというわけです。 シャンパン以外のスパークリングワインでも、もちろんお祝いの際に使うことができます。スペインのカヴァ、イタリアのフランチャコルタは、シャンパンと同じ製法で造られるスパークリングワインで、きめ細かな泡立ち、豊かな香りと味わいです。

シャンパンで祝う儀式

シャンパンファイト

シャンパンでお祝いすることで有名なイベントといえば、「シャンパンファイト」。シャンパンシャワーともいわれます。スポーツの表彰式などで、優勝した選手やチームがシャンパン(もしくはスパークリングワイン)をかけあうことです。これは、ナポレオンが戦勝記念にシャンパンかけをしたのが始まりとされています。ナポレオンは、「私はシャンパーニュなしには生きられない。戦いに勝ったときは飲む価値があり、負けたときには飲む必要があるからだ」という名言を残していて、シャンパン好きとして知られています。 シャンパンファイトといえば、F1世界選手権。3リットルボトルのシャンパンを豪快にかけあうシーンは、有名ですね。

進水式

進水式は、新しい船が初めて海に浮かぶときにおこなわれる式典で、船の誕生を祝い、航海の無事を祈ります。そのときに、シャンパンを船体にぶつけ、ボトルを割る儀式があります。 9世紀から11世紀にかけて西ヨーロッパ沿岸部を侵略したヴァイキングは、生け贄を神にささげて船の進水を祝っていました。それが、血の代わりに赤ワインになり、その後白ワイン、そしてシャンパンになったという歴史があります。

演出としてのシャンパン

シャンパンタワー

ウェディングやパーティーではシャンパンが登場します。その象徴は、シャンパンタワー。クープ型のシャンパングラスをピラミッド状に積みあげ、一番上のグラスにシャンパンを注いで、それがあふれて下のグラスに流れ落ちる演出です。シャンパンピラミッドともいわれます。輝いたグラスに黄金色のシャンパンが流れる姿は、美しく、華やかです。

シャンパンサブラージュ

シャンパンサブラージュとは、コルクを抜かずにサーベル(日本刀のような刀)でボトルの口を切って開ける方法です。瓶口とともにコルクが飛んで、シャンパンが噴き出す見事な演出は、パーティーなどで歓声があがります。 サブラージュもナポレオンが起源です。シャンパン好きのナポレオンは、戦場に大量のシャンパンを運ばせ、騎兵隊とともにシャンパンを楽しみました。その際に、この独特の開け方「サブラージュ」が生まれました。 フランスではサブラージュは古い風習として残っていましたが、それを世界に広めたのは「サーブルドール騎士団」の活動のおかげでもあります。サーブルドール騎士団は、サブラージュの親睦団体で、1986年にフランスで発足しました。2003年には日本にも「サーブルドール騎士団 日本大使館」が設置され、サブラージュの楽しみを中心として、シャンパンにまつわる食文化・伝統の保護と振興を目的として活動しています。

イベントにシャンパン

イベントにもシャンパンは欠かせません。披露宴やオープニングセレモニー、ラグジュアリーなパーティーには、必ずといっていいほどシャンパンが使われます。 世界の王室や、著名人もシャンパンを愛飲していることもあり、シャンパンはきらびやかというイメージがあります。したがって、お祝いの際にはシャンパンが好まれます。 もちろん、お家でお祝いするときもシャンパンやスパークリングワインは最適です。誕生日、記念日、クリスマスなど、特別な日には、シャンパンやスパークリングワインは特別な気分にさせてくれます。

お祝いにぴったりのシャンパンとスパークリングワイン

ここで、お祝いのときにぴったりのシャンパンとスパークリングワインをご紹介します。

ローラン・ペリエ/ ラ・キュヴェ

ローラン・ペリエは、1812年創業のシャンパン・メゾン。自然を尊重し、品質を追求するという信条を貫き、ワイン造りをおこなっています。小さなメゾンでしたが、前当主のベルナール・ドゥ・ノナンクールが、世界指折りのメゾンに成長させました。 1998年にイギリスの皇太子の認証を受け、英国王室御用達のシャンパンとなっています。2011年のウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式の夜、晩餐会では、アペリティフとしてローラン・ペリエのブリュットが、デザートにはロゼがふるまわれました。 ローラン・ペリエは、世界の高級レストランをはじめ、VIPから愛されています。このラ・キュヴェは、フレッシュでエレガントなシャンパンです。白い花や柑橘系の果実の香りが感じられ、なめらかで気品のある味わいです。

ルイ・ロデレール/ ブリュット・プルミエ

1776年に設立された老舗メゾンのルイ・ロデレール。プレステージ・シャンパンである「クリスタル」は、ドナルド・トランプ、マライア・キャリー、ベッカム夫妻など、世界のVIPを惹きつけてやまない、最高峰のシャンパンです。 そんなルイ・ローデルが造るこのブリュット・プルミエは、最低3年以上の熟成を経たシャンパン。シャンパンの規定は15か月ですから、それよりもはるかに長い期間であることがわかります。小さな白い花やアーモンドの繊細な香りで、まろやかな味わい。芳醇で優美なシャンパンです。

ルイ ロデレール コレクション 242 375ml・白泡 ハーフボトル

ベラヴィスタ/ フランチャコルタ・アルマ・グラン・キュヴェ・ブリュット 

ベラヴィスタは、1977年に設立されたイタリアのワイナリーで、スパークリングワイン「フランチャコルタ」を生産しています。ミラノにほど近いフランチャコルタ地方で造られる「フランチャコルタ」は、シャンパーニュ製法で造られ、世界でも認められる品質のスパークリングワインです。ベラヴィスタは、ミラノのスカラ座の公式サプライヤーにも選ばれるという功績をあげました。 このアルマ・グラン・キュヴェ・ブリュットは、洋梨の香りがあり、バニラのアロマが広がります。フレッシュですが躍動的で、完璧なバランスの味わいです。

まとめ

飲むだけで優雅な気分にさせてくれるシャンパンやスパークリングワインでぜひ乾杯したいお祝い時。特別感も味わうことができ、心に残る思い出となるでしょう。

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