最近、「ロゼワイン」という新しいワインが流行しています。特に女性人気はすさまじく、今では知らない人の方が少なくなってきました。
ロゼワインは非常によくできたワインであり、味わいや香りは好評、さらには見た目にも美しいワインです。ロゼワイン単体でも十分に素晴らしいものだと言えますが、料理と組み合わせることでさらにおいしくなります。
いわゆる「マリアージュ(ワインと料理が組み合わさること)」と呼ばれるものですね。
ワインと料理が魅せるマリアージュは、通常の食事では考えられないほど素晴らしい体験です。ワインと料理の美味しさを引き出し合い、今までにはあり得なかった最高の食体験をもたらすでしょう。
とはいえ、ロゼワインと何を合わせればよいかわからない、という人も多いはず。
本記事では、ロゼワインと料理を合わせるポイントや、具体的料理やレシピを紹介します。
ロゼワインを飲むときは、料理とのマリアージュについて楽しんでみましょう。
そもそも、ロゼワインって何?
ロゼワインと料理との組み合わせを知る前に、「そもそもロゼワインがなんなのか」をおさらいしておきましょう。
ロゼワインとは、「赤ワインと白ワインの中間に位置する」フラットなワインです。
ガーリーなピンク色になぞらえて、ロゼワインとして名付けられました。
ロゼワインは、赤ワインと白ワインの作り方を織り交ぜて作られています。
よって白ワインのすっきりとしたキレ味と、赤ワインの芳醇さとコクを持ち合わせて「いいところどり」なワインとして仕上がっているのが特徴です。
ほとんどのロゼワインは非常に飲みやすく、初心者でもとっつきやすいのがポイント。
また、ほんのりとしたピンク色はとても美しく、女性からは「インスタ映えする」などと言われ、とても高い人気を集めています。
もはや「イケてる女子の飲み物」としての定番ですね。
最近では日本においても、とんでもない勢いで広まりつつあります。
もはやロゼワインをラインナップしていないナイトクラブなど、ほとんど存在しないでしょう。
また、スパークリングワインが多いのもポイント。
スパークリングタイプのロゼワインなら、より軽快に、よりポップに楽しめるはずです。
ロゼワインの産地と言えば、やはりフランス・プロヴァンス地方が挙げられるでしょう。
プロヴァンス地方は、フランスにおけるロゼワイン生産量の4割を占めています。
プロヴァンス産のものは値段も安いので、手に入れるのも難しくありません。
<おすすめのロゼワイン>
プロヴィダンス/ ロゼ プロヴィダンス [2017年ヴィンテージ]
タイプ:,ロゼワイン/産地:ワイン(産地別),ニュージーランド,商品情報:ベリー系の果実味やカシス、タンニン品種:カベル…
シャトー ド ラ スジョール/ グラン ヴァン ロゼ [2017年ヴィンテージ]
コルテ アダミ/ センツァフィーネ ロザート [2018年ヴィンテージ]
ロゼワインと料理のペアリングにおけるポイント
ロゼワインと料理を合わせる(ペアリング)においては、いくつか知っておきたいことがあります。
特に以下のような点は、合わせる前には絶対に知っておきましょう。
とはいっても難しいことはなく、誰でも実践できる簡単なコツ程度のものなので、安心してください。
基本的には何でも合わせられる
ロゼワインは、基本的には何に対しても合わせられるのが特徴です。
肉料理から魚料理、野菜やお菓子など、何と合わせてもマリアージュが期待できましょう。
「これとロゼワインは合わない」といった組み合わせは、さして多くはありません。
よほど極端な風味の料理でない限り、問題ないはずです。
甘口か辛口かをチェックしよう
ただし、ロゼワインが甘口か辛口かはチェックしておくとよいでしょう。
甘口と辛口では、やや相性にも違いが出てきます。
基本的には、
- 甘口→スナック、お菓子、チーズ、デザート
- 辛口→肉料理など、メインディッシュとして扱われる料理
といった形で分けて考えるのがおすすめです。
もっとわかりやすく分けるなら、「辛い、塩味が効いてるなら辛口」・「甘いものなら甘口」と考えても問題ありません。
マリアージュなどというと、いかめしいように聞こえるかもしれませんが、実際のところさほど難しいものではないのです。
色と料理を合わせよう
ワインの世界では、「料理とワインの色を合わせておけば基本的にOK」という通説があります。
白身魚なら白ワイン、赤身の牛肉なら赤ワインといったことですね。
そしてこの通説は、ロゼワインについても共通しています。
もし合わせ方に悩んだら、とりあえず色と料理を合わせてみましょう。
具体的な赤い食材(料理)には、生ハムやエビ、赤身肉、トマトなどが挙げられます。
ストロベリーやチェリーも、なかなか面白い組み合わせです。
色さえ合っていれば、基本的に「ハズレ」はあり得ません。
料理にも使える
料理と合わせるのではなく、「料理にも使える」のもポイント。
さまざまな料理において、ロゼワインは「調味料」として使われています。
赤ワインや白ワインと同じく、風味付けや臭み取りをするうえではとても効果的です。
ただし、ピンク色の美しさは楽しめなくなってしまう点には注意しましょう。
ロゼワインと合わせられる料理・食材はどれ? ペアリングを紹介
続いて、ロゼワインと合わせられる料理・食材について解説します。
本当に何とでも合わせられるのですが、特に以下のような料理は安心して合わせられます。
肉料理
肉料理であれば、脂質が少なく赤身よりのものをおすすめします。
特に鴨肉や羊肉があれば、最高の組み合わせを楽しめるでしょう。
なければ赤身の牛肉などでも、十分楽しめます。
馬刺しなどもおすすめ。
ただしサーロインステーキや角煮などのヘビーな肉料理にも、合わせようと思れば合わせられるスケールではあります。
赤い海産物
サーモンやエビ、カニなどの海産物も、ロゼワインにはぴったりな食材と料理です。
「色で合わせる」方法に合ったペアリングですね。
辛口ロゼワインのキレ味が海産物の生臭さをおさえ、旨味だけ引き立ててくれます。
貝類との相性も良好です。
特にハマグリやホタテなど、味がしっかりしている貝類は、ロゼワインと合わせられるケースが非常に多くなってきました。
野菜のマリネ
こちらも定番ですが、やはり野菜のマリネも外せません。
フレッシュな野菜のみずみずしさとほどよい酸味は、ロゼワインと抜群の相性を発揮します。
青臭い匂いがロゼワインのフレーバーでおさえれるのもポイントです。
野菜の種類については、極端な話なんでも構いませんが、できればトマトは使いたいところ。
その他、ナスやキュウリなど、やや薄味で大人しい味わいのものもおすすめできます。
パスタ
やはり、ワインと言えばパスタとのペアリングです。
特にシチリアーナやアクアパッツァなど、海産物主体のパスタはおすすめ。
ミネラル感豊富なロゼワインと、海産物の旨味、そしてほどよい塩味が織りなす相性は抜群です。
もちろん、コンビニに売られているパスタでも合わせられます。
アクアパッツァなどはなかなかないでしょうが、エビやアサリの入ったものならOKです。
トマト主体のものでもよいでしょう。
つまりナポリタンなどは、ロゼワインと高い相性を示してくれるわけです。
フォアグラ
さらには、フォアグラと合わせるのも定番中の定番です。
フォアグラの濃厚な旨味と涼やかなロゼワインは、非常に強烈なマリアージュを生み出します。
フォアグラが高級料理であることから、リッチな気分も味わえるでしょう。
最近はフォアグラも安くなってきており、2,000円程度で一線級のものが味わえるケースも増えてきました。
もしフレンチレストランなどに行く機会があったら、フォアグラとの組み合わせを試してみてください。
最近ではフレンチレストランでも、当たり前のようにロゼワインをオーダーできます。
寿司
ロゼワインは、和食と合わせることが可能です。
そもそもワインは当たり前に和食と合わせられるもので、ロゼワインも例外ではありません。
特にサーモンやマグロ、赤貝などと合わせたいところ。
酢飯とロゼワインの相性も、非常に良好です。
天ぷら
続いても和食から。
天ぷらとロゼワインは、意外にも相性がよい組み合わせとして広く知られています。
天ぷらの軽やかな食感と素材の旨味と辛口なロゼワインによるコラボレーションは、まさしく絶品だと言えるでしょう。
少しオイリーな部分は、ロゼワインが中和してくれるのもポイント。
ポテトチップス
もっと低価格なところであれば、ポテトチップスでもOKです。
これなら、コンビニで買ったものでもマリアージュが楽しめます。
ポテトチップスと合わせるなら、できればスパークリングタイプがよいでしょう。
いわゆるスナック菓子と炭酸飲料は、(多少不健康であれど)最高の組み合わせだと言われています。
それ以上のマリアージュを見せてくれることは間違いありません。
その他お菓子やスイーツ類であれば、チョコレートやチーズケーキ、バニラアイスなどもおすすめな組み合わせ。
甘いものには甘口のロゼワインを合わせましょう。
チーズ
ロゼワインとペアリングできるチーズは、一般的に、
- エメンタール
- カマンベール
- クリームチーズ
- カッテージチーズ
- マスカルポーネ
- モッツァレラ
などと言われています。
基本的にクセがあって硬いチーズであれば、なんでも合うと考えて問題ないでしょう。
具体的なレシピとしては、チーズフォンデュかカプレーゼなどが挙げられます。
コンビニでも手に入るような種類のチーズばかりなので、気軽に試せるはずです。
また、できればワインとチーズの産地を合わせるのがポイント。
料理とワインは産地が一致していれば、マリアージュしやすくなる部分があります。
まとめ
最近流行りのロゼワインについて、一時的には興味を持っている人も多いでしょう。
しかし、ロゼワインは一時のブームにとどまるものではありません。
ロゼワインは、白ワインと赤ワイン、それぞれのよさを合わせ持った素晴らしい存在です。
さらに、ロゼワインならではの美しさや飲みやすさも兼ね備えています。
すでにこういった部分は高く評価されており、一過性のブームではなく、今後もロゼワインはより強く定着していくでしょう。
そして、あらゆる料理と魅せるマリアージュはとても魅力的。
初心者から上級者まで、ロゼワインと料理のペアリングを、ぜひ一度試してもらいたいところです。