みずみずしいフルーツがおいしい夏。フレッシュなフルーツは、ワインと一緒に楽しむことができます。
ワインとフルーツを組み合わせることで、さわやか感が増し、特に夏におすすめです。また、色とりどりでインスタ映えもします。
今回は、夏のフルーツ×ワインをご紹介します。
インスタ映えナンバーワンのサングリア

スペイン発祥のサングリアは、ワインにフルーツをたっぷり入れたドリンクです。「サングレ(血)」という語源から、赤ワインで作られるのが一般的ですが、白ワインでも作ることもできます。また、バルセロナを中心とするカタルーニャ地方では、スペインの代表的なスパークリングワインのカヴァで作られるサングリアもあります。
スペインの夏フェスには欠かせないサングリア。ホームパーティーにももってこいです。みんなわいわい盛り上がりながら楽しく飲むサングリアは、甘く飲みやすいため、ついついグラスもすすみます。
作り方は、簡単。ワインにカットしたフルーツとシナモン、砂糖を入れれば出来上がりです。
サングリアに使うワインは、高価なワインではなく、デイリーワインで充分おいしく作ることができます。
【サングリアの作り方】
・材料(8人分)
赤ワイン 1本
桃 1個
リンゴ 1個
洋ナシ 1個
オレンジの汁 1個分
砂糖 大さじ2
トニックウォーター 1カップ
シナモンスティック 1本
・作り方
①オレンジをしぼる。
②フルーツを角切りに切る。
③カラフェに赤ワイン、オレンジの汁、フルーツ、砂糖、シナモンスティックを入れ、2時間以上冷蔵庫で冷やす。
④トニックウォーターを入れて、出来上がり。氷(分量外)を入れて飲む。
このレシピでは、お酒は赤ワインとしています。本場スペインでは、さらにブランデーやラムなど蒸留酒を加えるレシピがメジャーです。甘いのが苦手、ワインの味が薄まるので、とサングリアを敬遠しているかたは、ぜひスペイン風に蒸留酒を加えてみてください。
また、冷蔵庫で一晩寝かせると、フルーツとワインがよくなじんで、よりフルーティーになります。
イタリア生まれの桃カクテル「ベリーニ」

甘くて水分たっぷりの桃をワインに入れると、おしゃれなカクテル「ベリーニ」になります。1948年、ヴェネツィアの老舗バー「ハリーズバー」のオーナーであるジュゼッペ・チプリアーニが考案しました。ルネッサンス画家ジョヴァンニ・ベリーニの展示会がヴェネツィアでおこなわれたときに、それを記念して作られたカクテルです。桃は白桃、ワインはイタリアのスパークリングワインであるプロセッコを使います。今でも、ヴェネツィアのハリーズバーでは、このベリーニが名物となっています。
世界で愛されているベリーニ。桃のおいしい夏のカクテルで、きれいなピンク色と泡がリッチな気分にさせてくれます。
【ベリーニのレシピ】
・材料(2人分)
白桃 1個(汁約50ml)
プロセッコ 100ml
・作り方
①桃をミキサーにかけ、濾す。
②フルートグラスにプロセッコと①を入れ、静かに混ぜる。
イチゴのカクテル「ロッシーニ」

ロッシーニは、イチゴを使ったカクテルです。これもイタリアはヴェネツィア生まれで、ベリーニのイチゴバージョンとして作られました。ロッシーニという名前は、イタリアのオペラ作曲家ジョアキーノ・ロッシーニにちなんでいます。赤の色がロマンチックにさせてくれます。
【ロッシーニのレシピ】
・材料(2人分)
イチゴ 6個くらい(汁50ml)
プロセッコ 100ml
飾り用のイチゴ 2個
・作り方
①イチゴをミキサーにかけ、濾す。
②フルートグラスにプロセッコと①を入れ、静かに混ぜる。
③飾り用のイチゴに切り込みを入れ、グラスの縁に飾る。
パリ生まれのオレンジカクテル「ミモザ」

フルーツを切ったり、ミキサーにかけるのが面倒という人は、フルーツジュースを使っておしゃれなカクテルを作ることができます。
「ミモザ」は、オレンジジュースとシャンパンを混ぜたカクテルです。1925年、パリの5ツ星ホテル「リッツ・パリ」のバーテンダーによって作られました。黄色い色がミモザの花に似ていることから、名づけられました。食前酒として、あるいは休日のブランチの際に人気があります。
世界中で有名になったミモザですが、実は、ミモザが作られた数年前、1921年にロンドンで同じカクテルが作られています。バー「バックス・フィズ」で作られたため、カクテルの名前も「バックス・フィズ」。ただし、これには氷が入ります。
上品に味わいたいかたはミモザ、涼をとりたいかたはバックス・フィズという使い分けもできます。
【ミモザのレシピ】
・材料(2人分)
オレンジジュース 120ml
シャンパン 120ml
・作り方
フルートグラスにオレンジジュースとシャンパンを入れ、軽くかき混ぜる。
贅沢に味わいたいかたは、生のオレンジを絞って作ってみましょう。
バックス・フィズは、フルートグラスではなく、タンブラーグラスを使い、グラスに氷を入れてから、オレンジジュースとシャンパンを入れます。
フレーバードワインとフルーツで夏のカクテル

夏は氷を入れたカクテルが飲みたくなります。そんなときに活躍するのがフレーバードワイン。フレーバードワインとは、ワインにハーブやスパイス、果汁などを加えて作られたお酒のこと。さまざまなカクテルの材料になり、食前酒として楽しむのが一般的です。夏には登場する場面が多く、プールサイドや海辺、そして、ナイトライフの強い味方です。
代表的なフレーバードワインは、ベルモット。白ワインがベースで、ニガヨモギなどのハーブやスパイスが数十種類使われています。ベルモットには、甘口と辛口があります。イタリアでは甘口、フランスでは辛口が主流です。また、色も赤みがかったものと、透明のものがあります。色が濃くなるほどフレーバーが強くなります。
メーカーによってさまざまな味わいがありますので、いろいろ試してみるのも楽しいものです。
ベルモットのカクテルは、グラスに氷とベルモットとソーダを入れます。量はお好みで調整できます。そして、カットしたオレンジを入れれば、クラシックなカクテルの出来上がり。オレンジの代わりにライムを入れてもさわやかなカクテルになります。基本は、色のついたベルモットにはオレンジ、透明なベルモットにはライムを入れます。
フルーツたっぷりワインゼリー

夏は、ひんやりとしたゼリーもおいしい時期。ワインと季節のフルーツを使ってゼリーを作れば、大人のデザートを楽しむことができます。
赤ワインでも白ワインでも作ることができ、お好みのフルーツを入れて、ゼラチンで固めれば出来上がり。容器をワイングラスにすると、インスタ映えもします。
残ってしまったワインの利用法としてもおすすめです。
【フルーツワインゼリーのレシピ】
材料(4人分)
ワイン 200ml
水 200ml
砂糖 100g
お好みのフルーツ 約150g
ゼラチン 12g
作り方
①ゼラチンを水(分量外)でふやかしておく。
②鍋に水と砂糖を入れて火にかける。
③砂糖が溶けたら、ゼラチンとワインを入れて軽く混ぜて火を止める。
④カットしたフルーツと③を容器に入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
ワインとフルーツの色を合わせて、赤ワインの場合はイチゴやブルーベリーなどのベリー系、白ワインの場合はマスカットや白桃やメロンなどがおすすめです。 いかがでしたでしょうか?ワインをフルーツと組み合わせると、目をも楽しませてくれます。暑い夏、ぜひフレッシュなフルーツを取り入れてワインを楽しんでみてください。