知っておきたいワインの基礎知識!ワインって何種類あるの?

知っておきたいワインの基礎知識!ワインって何種類あるの?

世界には数多くのワインがあり、当然それぞれによって味わいや見た目も異なります。
これからワインのことを知りたい!と思う方にとって、ワインの種類を学ぶのは非常に重要です。

しかし、中には「数が多すぎて覚えられないかも」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
確かにワインは数多くの種類があり、これらを覚えるというのは大変な作業です。

しかし、実は製法によってワインは4つに大別されています。
そのためまずこの4種類を覚えれば、ワインの理解もスムーズに進むようになるでしょう。

当記事ではその4種類の特徴を徹底解説いたします。

赤ワインと白ワインの違いとは?

上記にて「ワインは製法によって4種類に大別される」とご紹介いたしました。
しかし「ワインの種類」と聞いて多くの方が思い浮かべるのが、「赤ワイン・白ワイン」の2種類なのではないでしょうか。

これらの違いの一つは当然その色合いですが、そのほかにも違いは存在します。 そこで4種類のワインをご紹介する前に、まず赤ワインと白ワインの違いについてご紹介します。

製法の違い

まず最初にご紹介するのは「製法の違い」です。
赤ワインはアルコール発酵の際に、果肉・果汁・ブドウの皮と種を丸ごと発酵させます。
また25℃~30℃とやや高温で発酵させます。

対して白ワインはアルコール発酵の際に、皮を取り除いて絞った果汁のみを発酵させます。
また温度は15℃~20℃と低音で発酵させます。

これら製法の違いをまとめると以下のようになります。

赤ワインの場合
発酵させるもの:果肉・果汁・ブドウの皮と種
発酵温度:25℃~30℃

白ワインの場合
発酵させるもの:果汁のみ
発酵温度:15℃~20℃ このように赤ワインと白ワインでは製法による違いがあります。

ブドウの品種の違い

次にご紹介するのは「ブドウの品種の違い」です。

赤ワインではカベルネ種、ピノ・ノワール種、メルロー種、シラー種という種類のブドウが使用されています。
これらはいずれも黒ブドウと呼ばれる品種です。
皮に含まれる成分によって、発酵させるとワインの色が赤くなります。

一方、白ワインではシャルドネ種、セミヨン種、ソーヴィニョン・ブラン種、リースリング種という種類のブドウが使用されています。
これらはいずれも白ブドウと呼ばれる品種です。
そのブドウの見た目通りに、発酵させるとワインも白くなります。

このように使用される品種の違いが、赤ワインと白ワインそれぞれの見た目の違いとして表れるのです。

ワインは4種類に分けられる!それぞれの特徴をご紹介

上記にて赤ワインと白ワインの違いをご紹介しました。
それでは早速、ワインの4つの種類を以下にてご紹介しましょう。

スティルワイン

まず最初にご紹介するのは「スティルワイン」です。
スティルワインは泡が無い非発泡性のワインを指します。
still(スティル)は「静かな」という意味で、「泡が無い」=「静か」ということが名前の由来です。

一般的にイメージされるワインとえいば、この種類を指すことが多いです。
アルコール度数は9度~14度が一般的。

それではスティルワインに分類されるワインの種類をいくつかご紹介します。


赤ワイン
最も多く知られているワインの一つです。
上記にてご説明した通り赤ワインはブドウを丸ごと発酵させますが、皮に含まれる「アントシアニン」という成分によって色味が赤くなります。
また皮と種に含まれる「タンニン」という成分が赤ワイン独特の渋味を産みます。

白ワイン
赤ワインと同様に知名度が高いワインです。
こちらも上記でご説明した通りですが、白ワインは果汁のみを発酵させて作られます。
そのためタンニンが含まれず、さっぱりと爽やかな味わいが特徴です。

ロゼワイン
ピンク色の見た目が特徴的なワインです。
赤ワインのようにブドウを丸ごと発酵させ、途中で果汁のみを引き抜く方法や、黒ブドウを使って白ワインのように発酵させる方法などの醸造方法があります。
そのため醸造方法によって赤ワインのように渋味があったり、白ワインのように爽やかだったりとさまざまな味わいを楽しめます。


スパークリングワイン

次にご紹介するのは「スパークリングワイン」です。
スティルワインとは対照的に、スパークリングワインは泡がある発泡性のワインです。
シュワシュワとした感触を楽しめのが特徴で、さっぱりと飲むことができます。

それではスパークリングワインに分類されるワインの種類をご紹介します。


シャンパン
スパークリングワインの代表例としてあげられるワインです。
フランスのシャンパーニュ地方で醸造されたワインを指します。
しかしシャンパンとして販売するためには、シャンパーニュで醸造されたことに加えて「アルコール度数11%」「シャンパーニュ方式による醸造」など、非常に厳しい品質基準をクリアする必要があります。

クレマン
フランスのシャンパーニュ以外の地域で醸造されたワインです。
醸造された地域によって名称が異なり、例えばロワール地方で造られた場合は「クレマン・ド・ロワール」となります。
シャンパーニュと比較するとややガス圧が弱く、きめ細かな泡を楽しむことができます。

カヴァ
スペインのカタルーニャ地方を中心に醸造されたワインです。
シャンパンと同様の手法で作られたワインでその品質は非常に高いです。
しかし価格はシャンパンよりもリーズナブルで、気軽に楽しめる本格スパークリングワインとして人気があります。


フォーティファイドワイン

次にご紹介するのは「フォーティファイドワイン」です。
醸造工程の途中でブランデーや蒸留酒を加え、ワインのアルコール分を高くしたワインです。
Fortified(フォートファイ)とは「強められた」という意味があり、上記の方法によってアルコール度数が強められることが名前の由来となっています。
そのため「酒精強化ワイン」と呼ばれることもあります。

それではフォーティファイドワインに分類されるワインの種類をご紹介します。


マディラ
ポルトガルを中心に醸造されたワインです。
アルコール度数96度のグレープ・スピリッツによって酒精強化が行われます。
その後加熱しながら最低3年以上の樽熟成が行われ、独特の風味を持つワインです。

シェリー
スペインのアンダルシア州で醸造されたワインです。
白ブドウを原料としています。
非常に知名度の高いフォーティファイドワインですが、シェリーと名付けられるのはアンダルシア州で醸造されたもののみです。

マルサラ
イタリアのシチリア島で醸造されたワインです。
原料には白ワインが用いられることが多く、ブランデーや蒸留酒を加えた後オーク樽で熟成させます。 ティラミスに用いられることが多いことでも知られているワインです。


フレーバーワイン

最後にご紹介するのは「フレーバーワイン」です。
これは上記にてご説明したスティルワインに特徴的な香りや風味を加えたワインを指します。
中にはフルーティーなさっぱりとしたものもあり、お酒が苦手な人でも飲みやすいワインです。

それではフレーバーワインに分類されるワインの種類をご紹介します。


サングリア
オレンジやリンゴなどを漬け込んだワインです。
19世紀の初頭からスペインやポルトガルで飲まれるようになりました。
赤ワインでも白ワインでも造る事が可能で、また非常に飲みやすいため幅広い人気を誇ります。

ヴェルモット
白ワインにハーブやスパイスといった香草を加えたワインです。
世界中で広く造られており、中でもイタリア原産は甘口が多く、フランス原産のものは辛口が多いという特徴があります。
各原産地のものを集めて飲み比べをしてみても面白いかもしれませんね。

レッチーナ
松ヤニを加え、独特の風味を持つワインです。
ギリシャ原産であり、紀元前2000年ごろに造られたという最古の歴史を持つワインです。
ワインを貯蔵していた壺に、接着剤として使用していた松ヤニが誤って入ってしまったのがレッチーナが生まれたきっかけとされています。


まとめ

以上、赤ワインと白ワインの違いや製法によって異なる4種類のワインをご紹介しました。

ワインの名称はなかなか耳馴染みがないものも多く、難しいという印象をお持ちの方も多いかもしれません。
しかし「このワインはどの製法に分類されるのか?」ということを知っておけば、どんな味わいがあるのか、どんな飲み心地かといったことをイメージしやすくなります。

そのため「ワインの種類が多すぎて覚えられない!」という方は、まず今回ご紹介した「スティルワイン」「スパークリングワイン」「フォーティファイドワイン」「フレーバーワイン」の4種類を覚えることをおすすめします。

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